姫路駅からほど近い、お溝筋に店を構える「酒ト飯 みすず」。
新鮮な魚や旬の食材を使った和食を提供するこのお店が、2026年8月29日・30日の2日間、近隣の飲食店と協力して初めての子ども食堂を開催しました。
子どもだけでなく、同伴する保護者も無料で招待。2日間で約80人が訪れました。
この取り組みを始めたのは、店主の雪本さん。そんな雪本さんが、なぜ子ども食堂を始めようと思ったのか。
今回の連載では、お店を始めたきっかけから、子ども食堂を通して感じたこと、そして地域への想いについてお話を伺いました。
子どもの頃からの夢からできた「酒ト飯 みすず」

2023年12月、姫路市のお溝筋にオープンした「酒ト飯 みすず」。
雪本さんが飲食店を始めたきっかけは、幼い頃から抱いていた「いつか自分のお店を持ちたい」という想いでした。
「小さい頃から飲食店をしたいなとは思っていたんです。なんとなくお店をしたいと思っていたら、いつの間にか実現していました(笑)。」
そんな雪本さんが、お店づくりで大切にしているのは、お客様が「また行きたい」と思える場所にすること。
料理のおいしさはもちろん、地域の公民館のように気軽に足を運べる雰囲気も大切にしています。
そんな気取らない言葉の端々からも、雪本さんの飾らない人柄と、お店に込めた想いが伝わってきます。
__若い世代にも知ってほしい、食材本来のおいしさ
雪本さんが料理を通して伝えたいのは、食材本来のおいしさ。
海に近い地域で育ち、幼い頃から魚に親しんできた雪本さん。今でも毎日魚屋へ足を運び、自らの目で確かめて仕入れています。
「若い世代にも、魚ってこんなにおいしいんやでって知ってほしいんです。」
魚や野菜、卵。身近にある食材だからこそ、そのおいしさを知ってほしいと話します。
「和食って意外とシンプルなんです。少ない調味料でもおいしい料理ができる。それだけ素材がいいってことなんですよね。」
素材を見極め、その持ち味を引き出す。
__「自分にできること」から始まった子ども食堂
2026年8月、雪本さんは初めて子ども食堂を開催。
そのきっかけは、社会の中で自分にできることを考えたことでした。
「人って絶対に一人では生きていけないじゃないですか。みんなができることを、ちょっとずつすれば、いい社会になっていくんじゃないかなと思うんです。」
では、自分にできることは何だろう。
飲食店を営む雪本さんが思いついたのが、料理を通じて子どもたちに喜んでもらえる「子ども食堂」。
実は、子ども食堂の開催に向けて、お店のオープン当初から積み立ててきたお金がありました。
それは、お客様から「お釣りはもういいよ」といただいたお金。
その積立金を活用し、今回は子どもも保護者も無料で招待しました。
「僕がすごいわけじゃないんです。お客様やみんなに助けてもらったからできたことなんですよ。」
積極的に寄付を募るのではなく、お客様のさりげない厚意を大切にする。

__地域の協力で実現した、初めての子ども食堂

開催にあたり、課題となったのがお店の広さ。そこで手を差し伸べてくれたのが、近隣にお店を構える「白浜かどや姫路店」でした。
当日は、かどやさんがうどんを、雪本さんがカレーなどを提供。
さらに、知り合いの八百屋さんからは、まだ食べられるものの廃棄予定だった野菜も提供してもらいました。
こうして迎えた初めての子ども食堂には、2日間で約80人が訪れました。
「正直しんどかったです(笑)。でも、帰りに『ありがとう!』『おいしかった!』って言ってもらえて、疲れが吹き飛びました。」
来場したご家族同士の協力にも支えられ、無事に開催を終えることができたといいます。お客様のお釣りから始まり、地域の人たちの協力で実現した子ども食堂。
__できることを少しずつ。食で地域を盛り上げたい
初めての子ども食堂を終え、次回の開催にも意欲を見せる雪本さん。
さらに、近隣の飲食店とも協力し、地域を盛り上げていきたいと話します。
「いろんな商売をしている人がいるので、みんながちょっとずつ頑張れば、何かできるんじゃないかなって。」
大きな目標を掲げるよりも、まずは目の前のできることから。
そして、料理人として伝え続けたいのは、食材本来のおいしさを伝えること。

酒ト飯 みすずについて
「酒ト飯 みすず」は、2023年12月に姫路市のお溝筋にオープンした飲食店です。
店主の雪本さんが自ら仕入れる新鮮な魚や旬の食材を使った和食を提供しています。
Instagram:https://www.instagram.com/sake.misuzu/
食べログ:https://tabelog.com/hyogo/A2805/A280501/28068722/

