【連載|この街で、続ける人】#3 姫路のランニングクラブ「岡本青果」の活動に注目!

2026.04.29 10:00 - コメント - By 斉藤 あかり

「毎年、あのチーム速いですよね」

姫路城駅伝で見かけるたびに、ずっと気になっていたチームがありました。

それは、ランニングクラブ「岡本青果」

今回は、チームの広報窓口をされている片山さんと、チーム名の由来でもある「岡本青果株式会社」を営む岡本さんにお話を伺いました。

__姫路で続く、水曜の夜の練習  

主に、手柄山公園のグラウンドなどで練習を行なっているランニングクラブ「岡本青果」

活動の軸になっているのは、水曜の夜練習です。

「この時間、けっこう本気で走り込んでる人多いんですよ」岡本さんはそう話します。

いわゆる“ポイント練習”と呼ばれる、しっかり追い込むメニューをしている人も多く集まる場所。 決してゆるい集まりという感じのチームではありません。

それでも、どこか空気はやわらかい。

「ここ(手柄山公園サブグラウンド)で片山くんが声かけてくれたんです。それから仲良くなって一緒にやろうってなって」(岡本さん)

誰かに作られたチームというより、人とのつながりの中で自然に輪が広がって生まれたコミュニティ。そんな印象を受けました。

__ランニングクラブ「岡本青果」のはじまり

「岡本青果」と言う名前で活動し始めたのは、2023年頃。

そこから、また新たに出会った人たちの関係も広がり、

「いろんな人と出会って、それが今のメンバーという感じです」(岡本さん)

最初から形があったわけではありません。一緒に走る人が増えて、気づけばチームになっていた。だからこそ、年齢も経験もバラバラです。20代から60代まで。

それぞれのペースで、それぞれの関わり方で続いています。

__「岡本青果」という名前で走る理由  

このチームの特徴のひとつが、その名前です。


「岡本青果」という名前から、社員で構成されたチームだと思われることも多いそうです。私も取材をさせてもらうまでは、会社でチームを組まれているのだと思っていました。


▶︎姫路市中央卸売市場で働く岡本さんについては、別記事でご紹介しています。

「実際に働いているのは僕だけなんですけどね」そう笑いながら話す岡本さん。

ではなぜ、「岡本青果」というチーム名にしたのか。

「陸連登録のときにチーム名が必要で、どうせなら覚えてもらいやすい名前がいいなと。メンバーが“せっかくならお店の名前にした方が、お店にもチームにも宣伝にいいんじゃない?”って言ってくれたんです。」(岡本さん)

そこから、この名前で活動するようになったランニングクラブ「岡本青果」。結果として、走ることでチームを広げ、今ではユニフォームのアンバサダーも務めるチームへと成長を遂げています。

__チームを支える、エース片山さんの存在  

チームの中で、欠かせない存在がいます。

それが、ランニングクラブ「岡本青果」のエース片山さんです。

「もともと僕がメニューを組んでいて、それにみんなが参加してくれる形でした。」(片山さん)

水曜の練習メニューは、主に片山さんが担当しています。

「スピードを鍛える時期なのか、スタミナなのか、そういうのも片山君が考えてくれてます。」(岡本さん)

SNSでの発信も片山さんが中心になって行っています。

「練習の様子を発信することで、新しい仲間が増え、チームの輪が広がっていきました。それがきっかけでユニフォームのアンバサダーのお話をいただいたりもしています。」(片山さん)

ただ走るだけではなく、見える形で活動を続けているのも、このチームの特徴です。

__「頑張りすぎないように頑張る」という考え方  

マラソンの中でも駅伝という競技は、チームでつなぐもの。だからこそ、「チームのために」という気持ちが強くなります。

その中で大切にしていることを聞くと、こんな言葉が返ってきました。

「頑張りすぎないことを、頑張ることですかね」(岡本さん)

無理をして自分のペースを崩してしまうと、結果的にバテてしまう。だからこそ、自分の走りを大切にする。

一見やわらかい言葉ですが、続けていくための大切な考え方だと感じました。

__大人になってからできる“第3の場所”   

岡本さんに、なぜ走り続けているのかを聞くと、こう話してくれました。

「大人になって走ってみると、意外と楽しいんですよ(岡本さん)」

さらに印象的だったのが、この言葉です。

「仕事でも家庭でもない、“第3の場所”なんですよね(岡本さん)」

同じ趣味を持つ人たちと、利害関係なくつながれる場所。

仕事でもなく、家庭でもない、もう一つの居場所。

__姫路で続く、ランニングクラブ「岡本青果」

姫路には、さまざまなランニングクラブがあります。

それぞれに特徴があり、それぞれのスタイルで活動されている中で、岡本青果ランニングクラブもまた、一つの形として続いているチームです。


本気で走る時間がある一方で、無理はしない。年齢も違えば、参加の頻度も違う。

それでも心地よく続いているのは、「こうでなければいけない」という縛りがないからなのかもしれません。

それぞれが自分のペースで関わりながら、同じ時間を共有する。

だからこそ、無理なく、長く続いている。そんな空気を感じました。

__ 続けること、それ自体が価値になる  

最後に、チームとしての目標を伺いました。

「活動を続けていくことですね」(片山さん)

シンプルですが、とても印象に残る言葉でした。

仕事や家庭がある中で、同じ時間に集まること。それを続けていくことは、決して当たり前ではありません。

それでも、ここには続いている理由があります。真剣に走る時間もあれば、楽しむ時間もある。

そして、普段の生活とは少しだけ離れた場所で、人とつながることができる。

走ることで生まれる絆や、感動。支え合う中で生まれる感謝や、小さな成長。

そうした一つひとつが積み重なって、このチームの空気がつくられているのだと感じました。これからも、それぞれのペースで続いていくこの活動が、どのように広がっていくのか。

今後もランニングクラブ「岡本青果」のこれからの活動が楽しみですね。

「岡本青果」ランニングクラブの2026年主な出場大会

2026年も、姫路をはじめ各地の大会に継続して出場されています。

・たつの市 梅と潮の香マラソン(2026年1月開催)
 ハーフマラソン:39歳以下の部 4位/50歳代 4位
 10km:50歳代 4位

・別府大分毎日マラソン(2026年2月開催)
 出場(メンバーがサブスリー達成)

・第12回 姫路城駅伝(2026年2月開催)
 4チーム出場(風・林・火・山)
林:1位
風:2位
火:3位
山:4位

 区間賞:1区・2区・4区・5区

・姫路城マラソン(2026年2月開催)
 出場

・東京マラソン(2026年3月開催)
 出場

・加古川らんらんマラソン(2026年3月開催)
 ハーフマラソン:優勝
 5km:優勝(片山さん・2冠達成)

・赤穂かきリレーマラソン(2026年3月開催)
総合優勝

斉藤 あかり

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