【寒の入り】小寒・大寒の意味と、冬の深まりを感じる暮らし方  

2025.12.20 10:00 - コメント - By 斉藤 あかり

小寒の始まりが “寒の入り”ここから「大寒(だいかん)」へ向けて寒さが本格化し、便りのやり取りで使う“寒中見舞い”の時期もこの期間に入ります。冬の後半へ、季節が静かに切り替わる合図でもあります。

 小寒|冬の寒さが本格的に始まるころ  

 1月5日ごろ、暦の上では「小寒(しょうかん)」を迎えます。

小寒(しょうかん)は、二十四節気のひとつ。ここから約30日間、冷え込みがいっそう厳しくなる「寒中(かんちゅう)」に入ります。小寒のころは、朝の底冷え、水の冷たさ、霜が降りる景色など、暮らしの中の細やかな変化に“冬の深まり”を感じられる時期。この時期の空気は澄んでいて、朝の光が特にきれいに見えるのも小寒ならではです。

 大寒|一年の中で一番寒い節気  

小寒から約2週間後にやってくるのが 大寒(1月20日ごろ)その名の通り、寒さが最も厳しくなる時期です。昔は、大寒の冷たい水で仕込む味噌や醤油が“傷みにくく良い仕上がりになる”と言われていたことから、ものづくりの“寒仕込み”の時期としても大切にされてきました。

雪や冷え込みが強くなる一方で、大寒を過ぎれば暦は“立春”へ。寒さの底を抜けた向こう側に、春の気配がほんのり近づいてきます。

 “寒の入り”から“寒明け”までの流れ  

季節の区切りをまとめると、流れはこんなイメージです。

  • 小寒(1月5日頃)=寒の入り

  • 寒中(小寒〜大寒の期間)

  • 大寒(1月20日頃)=一年で最も寒い時期

  • 立春(2月4日頃)=寒明け


寒さはピークに向かうものの、暦はゆっくり春へ向かう途中。このリズムを知っておくと、冬の時間が少し穏やかに感じられます。

 小寒・大寒にまつわる“季節の知恵”を暮らしに

暦を見ると、日本には季節を穏やかに乗り切る工夫がたくさん残っています。小寒・大寒の時期に伝わる食べ物や過ごし方を、日々に取り入れやすい形で紹介します。

●小寒のころは “寒の水” が清らかとされていた  

昔は、小寒に入るころの水は“邪気を払う清らかな水”と考えられていました。
寒の水で、味噌・醤油・などを仕込む「寒仕込み」は、雑菌が繁殖しにくく、ゆっくり熟成するため、美味しく仕上がると言われています。今の暮らしでは、寒い朝の汲みたての水で淹れるコーヒーやお茶を“冬の味わい”として楽しむのも素敵。

大寒の日に食べる「大寒卵」  

大寒(1月20日ごろ)の朝、最初に産まれた卵は 「大寒卵(だいかんたまご)」 と呼ばれています。


冬の最も厳しい寒さの中で産まれることから、昔の人はこの卵を“特別な力を持つもの”として大切にしてきました。冬は鶏の動きがゆるやかになり、産卵数も減る時期。その分、ゆっくり蓄えたエネルギーで産まれる卵は 生命力が強い と考えられ、味わいも濃いと感じられていたそうです。


だし巻き卵や茶碗蒸しなど、やさしい味わいの料理で楽しむと、季節の節目を静かに感じられます。

身体を温める“根菜”はこの時期にぴったり  

大寒前後は冷え込みが強く、身体の中心が冷えやすい時期。昔は、よく食べられていたのが 根菜類

大根・ごぼう・にんじん・れんこん、これらの食材は体を内側からじんわり温めてくれます。冬の煮物やお味噌汁に加えるだけで、しっかりエネルギーをチャージできます。

“寒中見舞い”を書くのにぴったりの期間  

寒中見舞いは、小寒から大寒のあいだ(1月6日ごろ〜2月3日ごろ)に相手の健康を気遣って送る季節の挨拶です。年賀状を出しそびれたときや、喪中の相手への配慮として使われることが多く、賀詞は使わず落ち着いた文面が基本。「寒さの折、どうぞご自愛ください」という温かな一言を添えましょう。短い便りでも、冬の節目を丁寧に過ごす気持ちが伝わります。

 おわりに

“寒の入り”から“大寒”までの約1か月は、冬の厳しさを抱えつつも、どこか静かで澄んだ美しさがある時期。暦の意味を少し知るだけで、毎日の風景の見え方が変わります。春はまだ先のようで、実はすぐそこまで来ています。

この冬を、どうかあたたかく、やさしく過ごせますように。

斉藤 あかり

斉藤 あかり

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