こんにちは、ココカラマニカ編集担当の斉藤です。
夏が本格化するこれからの時期、特に注意したいのが「高齢者の室内熱中症」。実は熱中症の約4割が室内で発症しており、高齢の方は暑さや脱水に気づきにくいため、重症化や後遺症のリスクも高くなります。
この記事では、室内熱中症の初期サインや見逃しやすい症状、後遺症の注意点、家庭や遠方からできる対策まで、わかりやすくまとめました。
室内熱中症って? ― 家の中でも油断できない理由
外の暑さを避けて自宅にいても、通気の悪い部屋や西日が差す場所では室温が急上昇します。
高齢者は「暑さを感じにくい」「喉の渇きに気づかない」など、熱中症に気づきにくい傾向があり、エアコンを控えてしまう方も多いのが現実です。
高齢者に見られやすい“室内熱中症のサイン”チェックリスト
ご家族の様子、今すぐチェックしてみてください。
室内にいても油断は禁物。こんな変化が見られたら、熱中症のサインかもしれません。

□ | なんとなく元気がなく、ぼーっとしている |
□ | 反応が遅い、受け答えが曖昧になる |
□ | 食欲がない、水分をあまり摂っていない |
□ | 顔が赤く、皮膚が熱いのに汗をかいていない |
□ | 軽い頭痛やめまい、吐き気を訴える |
□ | 横になりたがる、体をだるそうにしている |
□ | 手足が冷たいのに体温は高め |
□ | 寝てばかりいて、いつもより動きが鈍い |
▶︎2つ以上当てはまる場合は要注意!
すぐに涼しい場所で休ませ、水分と塩分を補給してください。改善しないときは、ためらわず医療機関へ相談を。
見逃すと怖い!熱中症の後遺症とは?
熱中症は回復すれば終わり…ではありません。重症化すると、身体に後遺症が残ることも…。
▷ 熱中症の後遺症として起こりうる症状
倦怠感や疲労感が長く続く(数日〜数か月)
頭痛・めまい・吐き気などの体調不良が慢性化
集中力・判断力の低下や、記憶力の低下
まれに中枢神経(脳)に障害が残ることも
腎臓や心臓など臓器機能の一時的な低下
▷ 後遺症を防ぐために大切なこと
回復後も数日は安静にし、無理をさせない
水分・塩分・栄養の補給を継続的に行う
再発のリスクが高まるため、生活環境を見直すことが重要です
こうした症状は、高齢者の場合「年のせいかな」と見過ごされがちですが、実は熱中症によるダメージが原因となっているケースも少なくありません。
家庭でできる!高齢者のための室内熱中症対策3つ
離れて暮らす家族が心配なあなたへ|見守りと声かけの工夫
同居していなくても、ちょっとした工夫で高齢の家族を守ることができます。
📞 定期的な電話やビデオ通話
→「最近、暑いけどエアコンつけてる?」「今日水分ちゃんととった?」など、通話でも気軽な声かけを習慣に。
📝 「気をつけることメモ」を見える場所に貼る
→ よく見える場所、テレビ横やダイニングテーブルなどに「水分補給」「エアコンON」などのチェック表を。
🔧 スマート家電や見守りサービスを活用
→ 室温センサーや通知機能付きの家電で、離れていても異変に早く気づけます。
👥 近くに住む人と緩やかにつながる関係をつくる
→ご近所さんなどで、「最近ちょっと様子おかしくない?」と気づいてくれる人がいると安心です。
おわりに|“いつもと違う”に気づけるのは、家族だけ
高齢者の熱中症は、重症化すると命に関わるだけでなく、後遺症が長期間続くこともあります。
だからこそ、「ちょっとおかしいかも?」に気づくことが、何よりの予防策です。
今年の夏は、「室内でも起こる熱中症」への対策を、家族みんなで意識してみましょう!