「何もしたくない…」そんな心に、そっと本を

仕事や人間関係、家事や育児。がんばっているのに、ふとした瞬間に「もう無理かも・・・」と感じること、ありませんか?
心が疲れたとき、言葉にならない不安や孤独を抱えてしまうもの。
そんなときに助けになるのが、やさしく寄り添ってくれる一冊の本です。
今回は、斉藤のおすすめする「心が疲れたときに読みたい本」を5冊ご紹介していきます!あくまでも私のおすすめなのですが、1. 『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史健(ダイヤモンド社)
人間関係に疲れたあなたへ
アドラー心理学をベースにした自己啓発書のベストセラー。
哲人と青年の対話形式で進み、「他人の期待に応えなくていい」というメッセージが、多くの人の心を軽くしています。
【ポイント】
他人の目が気になる人におすすめ
文章がやさしく、読みやすい
一気に読むより、少しずつでも心に届く
2. 『ツナグ』辻村深月(新潮文庫)
大切な人を思い出したときに
「一度だけ死者と会わせてくれる人=ツナグ」をめぐる短編連作。
大切な人との“別れ”を描きながらも、読後感は温かく、やさしさに包まれます。
【ポイント】
短編なので読みやすい
暖かい気持ちにさせてくれる
映画と合わせて観るとさらに楽しめる
3. 『しんどい心にさようなら』精神科医Tomy(ダイヤモンド社)
SNSでも話題!読むだけで自己肯定感が上がる
「大丈夫、それでいい」「がんばらなくてOK」――心がほっとする言葉が詰まった一冊。
1ページごとに短い言葉で構成されているので、疲れていても無理なく読めます。
【ポイント】
どこから読んでもOK
カラフルな装丁と手のひらサイズで持ち歩きやすい
つらいときの“お守り”になる本
4. 『自省録』マルクス・アウレリウス(岩波文庫 ほか)
心を静め、自分を見つめ直したいときに
古代ローマの皇帝が、自らの心と対話するように書き記した哲学的なメモ――それが『自省録』です。
2000年近く読み継がれてきたこの一冊には、「人はどう生きるべきか」という普遍的な問いと、その答えが静かに綴られています。
疲れた心に、明快な言葉がじんわりと染み入り、「いま、ここ」に意識を戻してくれるような感覚を与えてくれます。
これを読むと、無意識にしていた行動の一つ一つを愛おしく感じるようになります。私もお気に入りの一冊です。
【ポイント】
日々の忙しさに流され、自分を見失いがちな人におすすめ
人との比較に疲れ、心がざわついている人におすすめ
哲学的な視点を学ぶことができる
読むだけで、自分と向き合う時間になる
5. 『モモ』ミヒャエル・エンデ(岩波書店)
時間に追われて疲れたあなたへ
時間どろぼうに奪われた“時間”を、少女モモが取り戻す物語。ファンタジーでありながら、現代社会の忙しさや、人間関係の希薄さに鋭く切り込んだ一冊です。
「もっとがんばらなきゃ」と急かされる日々の中で、「立ち止まることの大切さ」や「人と向き合う温かさ」を思い出させてくれます。
大人こそ読むべき児童文学として、世界中で愛され続けています。
【ポイント】
忙しさに流されて、自分の時間がないと感じるときに
人とのつながりを見失いそうなときに
子どもに戻ったような気持ちで、やさしい物語に癒されたいときに
本は、心にそっと寄り添ってくれる味方
今回ご紹介した5冊は、どれも「心が疲れたときにこそ読んでほしい」と思える本たちばかりです。
無理に元気にならなくても大丈夫です。
疲れた心に、静かに寄り添ってくれる本を、少しずつめくってみてください。